わさび
ペンギンさん
※「あらすじ」は書きましたが、「ネタバレ」はないのでご安心を!
映画『ブラックパンサー』って?
マーベルスタジオが製作し、ウォルト・ディズニーが配給する2018年公開のスーパーヒーロー映画。
批評家の評価がヒーロー映画において過去最高であり、黒人が主役の映画においても過去最高ペースで大ヒットしている!
ちなみに、わさびはマーベル映画が好きなわけではないです。
キャストは黒人だけ?
マーベルと言えば、スーパーヒーロー映画ですが、主役は白人ばかりです。
『ブラックパンサー』が注目されている理由の1つが、キャストが黒人ばかりであることです!
映画内で描かれる描写は、圧倒的に 黒人 > 白人 となっています。
日本に住んでいると人種差別を目の当たりにすることは少ないと思います。
バラク・オバマがアメリカ大統領選挙で当選したことが記憶に新しいように、人種差別は少なくなってはきていると思います。
しかし、完全に平等であるわけではなく、今でも特定の地域や様々に形を変えて色濃く残っていると言えます。
そういったメッセージ性が強いと僕は感じました。
『ブラックパンサー』と 政治
まずは、これを見てください。
Congrats to the entire #blackpanther team! Because of you, young people will finally see superheroes that look like them on the big screen. I loved this movie and I know it will inspire people of all backgrounds to dig deep and find the courage to be heroes of their own stories.
— Michelle Obama (@MichelleObama) 2018年2月19日
『ブラックパンサー』チームのみなさん、おめでとうございます!あなた方のおかげで、ようやく若い人達が自分に似たスーパーヒーローを観ることができます。私はこの映画が大好きです。この映画は、様々なバックグラウンドを持つ人々に、それぞれが置かれた状況でヒーローになってみせようという勇気を与えるでしょう
元大統領夫人のミシェル・オバマのツイートが非常に注目されています。
「今こそ、ブラックパワーの復活だ!」と言わんばかりに多くの黒人セレブからも賞賛されています。
実際アメリカ国内の黒人だけでなく、実際にアフリカからこの映画を観るためにカリフォルニアにやってくる人もいるらしいです。
微妙に感じる違和感
映画を見終わったあと、僕は何か上手く言語化できないモヤモヤを抱えていました。
そして、映画館からの帰り道、インドネシア人が興味深いことを言いました。
この映画を好きか嫌いかは、「人種差別を是正しよう!」って気持ちが自発的なものかによると思う。
「人種差別は是正されるべきか?」という質問に対しては、ほとんどすべての人が「YES」と答えると思います。
「一方で自分から何かアクションを取ろうとするか?」と聞かれると、答えは一概には言えません。
世の潮流に身を任せ、傍観者でいるだけでも「YES」と言えてしまうからです。
『ブラックパンサー』が単なるマーベル映画の枠を超えて、政治の世界にまで侵入してきている現状…
誤解を恐れずに言えば、僕は「暑苦しさ」を感じていたのです。
- エンタメと政治の混同
- 積極的ディフェンス
エンタメとの混同
エンタメの世界には、社会に大きな影響を与える可能性が眠っていると思います。
例え強烈なメッセージ性がある映画でも、エンタメとして言語化できないオブラートに包むことができます。
すると、より多くの人々が拒否反応を示さずにすっと受け入れることができます。
しかし、そのメッセージ性を政治や社会に直接結びつけようとすると、コトバという直接的なコミュニケーション手段によって「やりすぎ感」を人々に感じさせてしまいます。
例えば、この映画の場合、メッセージを拾い上げて「みなさん、『ブラックパンサー』を観ましょう!』なんて話が出てくるとエンタメとしては最悪な映画となってしまうでしょう。
積極的ディフェンス
これは、別名「被害妄想」とも言いかえることができます。
僕は、高校時代にアメリカへ留学していました。
アメリカの南部地域であったため、今なお差別が色濃く残っている…
正確には、残っていると思い込まれている場所へ留学しました。
一般的に、人種差別というと「白人による有色人種軽視」がイメージされると思います。
一方で、僕が目の当たりにしたのは、「逆差別」でした。
逆差別(ぎゃくさべつ、英語:reverse discrimination)とは、差別を是正し撤廃しようとする過程において、差別されて来た集団(主に社会的弱者)を優遇することにより、優遇されて来た集団の待遇・利益・公平感が損なわれることで生じる差別である。
日常的に飛び交う「You are racist !」(あなたは差別主義者だ!) の 言葉。
それは、黒人が差別されているという「強迫観念」から、逆説的ですが白人を対等に扱うことができなくなっていたのです。
もちろん、実際「黒人蔑視」が今まだ残っているのは事実です。
まとめ
わさび
ペンギンさん
わさび